UV硬化樹脂・UV硬化塗料と、UV硬化装置(UV照射装置) |
強い紫外線を照射すると、秒速で乾燥・硬化する樹脂(塗料)がUV硬化樹脂(UV硬化塗料)で、
「硬化」を省略してUV樹脂・UV塗料と呼ばれることもあります。
UV硬化にはUV樹脂が、UV塗装にはUV塗料が必要で、紫外線を照射して硬化・乾燥させます。
紫外線の量は自然光に含まれている分量では少なすぎて、UV硬化の特性である「スピード硬化」
ができないので、UV硬化装置(UV照射装置)を使います。
UV硬化樹脂は、以下の成分を主体としています。
ポリマー:主成分で樹脂の芯になります
モノマー:希釈剤の役割ですが、ポリマーと結合して鎖状の硬化物になります
光重合開始剤:紫外線を照射してポリマーとモノマーを結びつけて硬化させる、きっかけになります
UV塗料はUV硬化樹脂の応用製品で、一般的に「365nm波長のUV照射装置」が開発実験に使われ*、
また「365nm波長近くで硬化促進させる成分」が含まれたUV塗料が、多く作られています。
近年はUV-LED装置も増えており、主にUV硬化には365nm、印刷乾燥には385nmのLEDが使われます。
*[365nmがUV硬化で使われる理由]
紫外線(UV)とは波長100nm〜400nmの光を指し、波長が短いほどエネルギー(E)は大きくなります。
しかし波長が200nm以下になると酸素を分解するのに消費されたり、酸素に吸収されやすいため、
紫外線硬化に使用される光源の紫外線波長は、主に254nmと365nmになっています。
同じ量の光に含まれるエネルギーは、254nm紫外線:365nm紫外線=約3:2の比になりますが、
254nm紫外線は、2ミクロンの厚みで40%、4ミクロンの厚みで20%しか紫外線樹脂の内部まで到達せず、
それに比べて365nm紫外線は12ミクロン厚でも90%以上が浸透します。
また365nm紫外線を発光する高圧水銀ランプは、254nm紫外線を発光する低圧水銀ランプと同じ長さで
20倍ものワット数にできるので、UV硬化では365nm紫外線を発光する高圧水銀ランプが基本となり、
UV塗料の乾燥・硬化には、UV塗料と相性のよい「高圧水銀ランプUV照射装置」が使われます。
しかし 透明UV塗料に色要素など顔料を混ぜてあると、色によって紫外線の吸収波長が365nmから
ずれていたり、含有物の乾燥に大量の可視光線が必要なケースがあります。
UV塗装ではUV波長から可視光線までカバーする「メタルハライド・ランプ」が必要な場合もあり、
UV塗料とUV照射装置の適合は、塗料の使用説明書から判断する必要があります。
UV硬化装置の説明で「酸素がUV硬化の阻害要因となるので窒素パージが必要」というものがありますが、
現在使用されているUV硬化樹脂の多くは通常大気(=酸素を含む)中で使えるように開発されています。
なぜなら窒素を使わずに硬化できるほうが便利で安全だからです。
UV装置内で窒素を吹き出させても、コンベアベルト付近の酸素濃度は25%程度しか落ちません。
また窒素の吹き出し量を増やすと、コンベア装置から窒素が作業室内に漏れ出し、酸素濃度が
18%に下がると作業者が酸欠で倒れる危険性もあります。
UV装置に備え付けられた酸素濃度計が0.1%から計測可能と書かれていても、
それは濃度計の性能表示で実際の炉内酸素濃度が0.1%という訳ではありません。
真空や酸素濃度0%環境でのUV照射が必要な場合、弊社は窒素パージ・真空装置の
ノウハウ蓄積をしていますので、お気軽にご相談ください。
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